Jazz and Far Beyond
少なくとも新型コロナの出現で、様々な問題に風穴が開いたことについては大いに喜びたい。
多くの音楽イベントが中止または延期を余儀なくされる中、ドイツのメールス ・フェスティヴァルはプランB、つまりライヴ・ストリーミングによるフェスティヴァルを決行した。スローガンは “new ways to fly”、プランBによる開催はその言葉通りの試みだった。
我々はかくもウィルスの影響を被っている。そしてその負債をなんとかするために郵便的なるもの〜ポスタルな方法(デリバリーのロジスティクス)も考えている。
リモート時代の到来とともに、隔離できない即興音楽を奏でる新しい“場”が生まれている。これをAfter/With Covid-19の苦難の時代で生きざるを得ない我々にとっての僥倖と言わずして何と言えよう。
むしろ資本の論理に従って生き延びることだけが正義とされる状況であればこそ、よりよく生きることを持続するための道を模索し、アンダーグラウンドな音楽活動を継続していくことを積極的に肯定する必要がある。
ミュージシャンは、それがどんな手段であっても自分の音で常に誰かと繋がり、また、誰かの心を癒したいのだと思う。
53日間に渡って毎晩21時に自宅から良質の音と画像でストリーミング配信し、医療関係やライフライン関係の方々にエールを送り続けた小曽根真、演奏された曲数は400以上だった。スタンダード曲に冒険を惜しまない彼の演奏は、9千人にのぼる視聴者を毎日ワクワクさせた。神野三鈴夫人の尽力で共同体感覚が生まれ、今までにないストリーミング配信形態が誕生したと言って過言でないだろう。その中で一番印象に残った<Someday My Prince Will Come>を題材に小曽根マジックの解説を試みた。
ジャズ史上極めて重要なピアニストであるビル・エヴァンスの1970年代の変身ぶりについて。
Covid-19 がパンデミック化した状況下、Stay Homeを余儀なくされたジャズ・ミュージシャンは3密を良しとする職場を奪われどのような対応を見せたか?
今日もまた脳梗塞の後遺症による左半身片麻痺の身体を杖一本に預け、表現の場を彷徨う独り旅
この新作が藤本夫妻の、まさに夫唱婦随の画期的な新作であり、昭子さんにとっても会心以上の1作であることを私は疑わない。
魅力の焦点は何と言っても、フランソワ(キャリリール)のフリージャズ風フレージングと纐纈雅代のリアル・フリージャズのフレージングを対決させたアイディアにある。
既存のカテゴリーに当てはまらない<パーカッショニスト>の高音質ソロアルバム。聴いていると、音への意識のヴェクトルがいつの間にか逆になって、音のほうが自分を視ているような錯覚を抱く。
キカンジュ・バクが創造する訳のわからなさ・混沌・曖昧性は、地下音楽の醍醐味のひとつであり、ケイオティックで挑発的な音楽スタイルと共に、好奇心が刺激されて止まない。
内外アーティストのリモートアンサンブルや過去の名演をYouTubeでのストリーミングで届けた。
ユニークなヴォイス・パフォーマーの神田綾子とヴェテランのリード奏者森順治との即興演奏、デュオならではの相互の呼応。
素晴らしい録音技法の重ねが引き出す音像に陶酔。気持ちがいい。
ピアノの勢いのいい音色、ドラムのエッジの作り方、すべてのサウンンドに、エンジニアの根性が聴ける。
ライブ感、明瞭感、ステージの雰囲気を明瞭に表現した優秀録音だ。
ピアノはバランスの強調ではなく、音像の重厚さで聴かせる技に特徴を感じる。
アコースティック感が全体を貫き、ギターの気持ち良さが見事。
とくに音像にエッジの鋭さが強調され聴き応えがある
フリーランスのミュージシャンという職業があるということを知らない役所の方がいっぱいいるらしいです。フリーランスとフリーターの区別がつかないらしくて、まずは就職活動してくださいと。
この状況で4月半ばにはフェスを決行する決断をし、そしてそれを実現したディレクター、フェスチームに脱帽です。なかなかできることではないし、ミュージシャンとして彼らから勇気をもらえました。