JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

投稿者: ゲスト・ コントリビューター

CD/DVD DisksNo. 234

#1449『Todd Neufeld / Mu’U』

ジャンルやスタイルに回収できないニューフェルドの音楽は、決して聴き易いものでもなければ、わかり易いものでもない。しかし、そこに定着された、潜勢や気配から発すべき音を掴み取り、無から有へ跳躍するその瞬間の生々しさには抗し難い重力、強度が宿っているのだ。

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特集『菊地雅章 77th Anniversary』No. 231R.I.P. 菊地雅章

菊地雅章 77th Anniversary 1 山下洋輔

彼は実に真面目なのである。音楽に限らず全てのことに対してひたすら真面目な人間なのだ。ぼくが毎晩新宿で飲んだくれたり、「都はるみを囲む会」にのこのこ出かけていってズタブロの伴奏をやって大恥をかいたり、といった馬鹿なことをしている間にも彼は一心に自分の音楽のことを考え続けているのである。

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No. 228R.I.P. ミシャ・メンゲルベルク

Misha Mengelberg 追悼 ~コーヒーとパフェと味噌汁と

するとミシャさんは、コーヒー、パフェ、そしてなんと味噌汁を同時に注文されたのだ。注文を取りに来ていたウェイトレスさんの一瞬「え!?」といった表情を未だに忘れていない。そして、それらを同時に頂いているミシャさんの姿を見て、サブさんと私は、「これこそフリーなんだよ!これぞDADAなんだよ!」とかワケの分からぬことを話していたのでした。

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No. 228R.I.P. 生悦住英夫

追悼:生悦住さんと私 Onnyk (きんのよしあき)  

また、特筆すべきは、私淑していたアメリカの音響彫刻家ハリー・ベルトイアのCDを出していただいた事です。ベルトイアのレコードは70年代、知られざる名作でしたが、全11枚のアメリカ盤の質の悪さは本当に情けない物でした。録音だけは生前の本人がしており、質は良かったので、なんとかこれをCD化したいものだと思い、生悦住さんに相談を持ちかけたのです。

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CD/DVD Disks~No. 201

#683 『デイヴィッド・バーン&ファットボーイ・スリム/ヒア・ライズ・ラヴ』
『David Byrne & fatboy slim / Here Lies Love』

考え抜かれたコンセプトと手法。ポップなナラティブ。そして大胆な遊び心。最初は「謎」でしかなかったが、本作を知ればしるほどバーンというクリエイターの懐の深さに魅せられてしまう。

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