追悼 トリスタン・ホンジンガー pianist 原田依幸
私の演奏が終わった後、彼は「You are mad」と言い放った。すかさず私も「You too」と言った。
続きを読むJazz and Far Beyond
私の演奏が終わった後、彼は「You are mad」と言い放った。すかさず私も「You too」と言った。
続きを読むトリスタンが生涯かけて追い求めた、生命の記憶を辿る音の旅はけして熄(や)まないだろう。
続きを読むオマさんは世界を見渡して見ても、何処にもいないユニークなベーシスト、ミュージシャンだった。オマさんに初めて会ったのは記憶を辿る限り、自由が丘にあった「5スポット」という店だったと思う。
続きを読む類稀な才能を持った人だった。多彩で目新しいものにすぐ飛びつく習性。また新しい人材の発掘や新人の才能の引き伸ばしを的確な助言の数々で多くのミュージシャンを輩出したことでも、天才的な才能を発揮した。そして常に俯瞰した場面を見抜く耳の良さと野生的で獲物を捕らえるような瞬時のスピード感は天下一品だった。
続きを読むオマさんのオリジナル曲は頭の中では完成していますが、それを譜面にするのは僕らの仕事でした、オマさんの、大体こんな感じなんだよ、を、B♭7 や D Major などに翻訳していくのは楽しくもあり、人生経験でもありました。
続きを読むオマサンは『バラードはオンナ(女性)を泣かさなくちゃダメだ。音を出す何万分の1のポイントを外したら絶対に泣けないんだ。そのタイミングを一生懸命いつも練習してるんだよ』とよく言っていた。本当にその通りだと思う。
続きを読むプレイはもちろん、絵を書いたり裁縫したり、博打だろうがなんでも凝り性でそこに独特のものがある。こんな人にあったことはありませんし、これから先も現れないでしょう。
続きを読むオマさんのスピリットはいつも僕たちと共にある。そしてこれからもオマさんから教えられることはあるんだろうなと思う。
続きを読む自分の感じるオマさんのベースの魅力はなんと言っても「スピード」だと思う。楽器を速く弾くという意味ではなく、「音楽全体をデザインする構成力」と「インスピレーションを実際に音にする速度」がずば抜けて速い。
続きを読むオマさんはスポンジのような人だった。演奏中でも何気ない世間話中でもその場を全部吸い取って、自在に自分の姿や場の空気を変化させていく。変化させなきゃ気の済まない人だった。しかも凄まじい速さで。
続きを読む出会った最初から、最後の最後まで、お洒落で格好いい人でした。 頻繁に掛かってきていたオマさんからの電話も、もう掛かってこないんですね、寂しいです。
続きを読む「自分でリーダーやってみないと分からないぞサトシ、俺の苦労が。瞬間瞬間で誰がどんな音を出していてそれを瞬時に察知して一番良い事やらなきゃいけないんだよ。難しいだろ!」
続きを読むオマさんとの演奏は常に何が起こるか分からない、いつも崖っぷちのような緊張感でした。また全ての体験が漫画の様な派手で劇的な事ばかりでした。
続きを読む日本を去るにあたってこれだけのことをいった以上、帰国した時の演奏を聴いてくれとしかいいようがない。その時どれだけ変わっているか、よくなっているか、最大限僕はやってみせる。
続きを読む物質界を脱いでヒカリの存在になったオマさんは持ち前のスピード感が最大限にアップして宇宙空間を自由自在に駆け巡るんだろうなあ。
続きを読む私にとって、オマさんのベースと私だけで歌う事は非常にチャレンジでした。イントロからして尋常ではなくて…
続きを読むスピード感溢れる凄いプレーとうねるグルーヴを軸に、バンドメンバーの即興演奏が絡み合い一体化したときに起こる奇跡的で渦巻くような美しい世界、ジャズ特有のエネルギーをここで体験した。
続きを読む「オマさん僕と演奏お願いします!」子供の頃から母のレコードでオマさんの音を聴いていた私は、とにかくオマさんとプレイしたくなり無謀にもそう伝えました。
続きを読む音楽をやっていても音楽以外でご一緒させていただいていても、オマさんの周りにいるとミラクルが頻繁に起こっていました。
続きを読む高校三年生の夏休み、いきなり知らない電話番号から不在着信が27件。「ベースの鈴木勲だけど。」この電話からミュージシャン人生が突然はじまった。
続きを読むいつもオマさんと演奏した夜のあとは、どんなジャズを聞いても、聴こえ方が違いました。ジャズの場がそのまま完全な臨場感を持って聴こえ、CDのむこうにいるグレイトなミュージシャン達の言っている言葉が理解できる気がする。それはそのままオマさんの作り出していた場がジャズそのものだったという事でしょう、そんな場に当事者として参加する事を許された事は自分にとって今でも恩恵でしかありません。
続きを読むとにかく色んなことがあったし、沢山のことを学ばせていただいた7年半でした。僕にとってかけがえのない宝物です。
続きを読むいつだってOmaさんの音を聴くと背筋が伸びる。真剣な眼差しをいつでも思い出させてくれる。ほんとに全てに欲張りな人だったけど音楽がいちばんな人で最後までリアルジャズメンだった。
続きを読むジャズかどうか、クラブ系かどうか、などジャンルは関係なく、ここに刻まれた演奏は、ふたりの求道的表現者が全身全霊をかけて交感した、紛れもない真の即興演奏の記録に他ならない
続きを読むフェスティバルの大団円は、ジョン・ゾーンが1984年に考案したゲーム理論に基づいた即興演奏スタイル、ジョン・ゾーンズ・コブラ。当時から日本の即興音楽家を魅了し、数々の日本人演奏家により実践されてきた。現在も巻上公一を中心に継承されている。
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