Jazz and Far Beyond
パラリンピックを観ていると左半身の自由を失ったキース・ジャレットにもいろいろな可能性が見えてくる。
もう一年前になる。いわき市立美術館で鈴木昭男のパフォーマンスを行うというので、ふらりと出かけることにした。
1973年6月に続く1975年1月の来日公演と1975年6月のNYニューポート・ジャズ・フェスティバルでの計3回のライブを観た!
1991年9月28日に他界したマイルスの最後のヨーロッパツアーの2日目である7月1日、仏ヴェイエンヌ(Vienne)・ジャズ・フェスティバルでのライブ録音がこの6月25日にリリースされた。目玉はなんと言っても初公開になった2曲のプリンス作品だろう。マイルスとプリンスのコラボに関連付け、2曲中1曲を解説。おまけはケニー・ギャレットのユニークなアウトの仕方を解説。
ジャズのスタンダードナンバー<ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス:Polka Dots and Moonbeams>からファッションの話を一つ。
引き続き感染対策ゆめゆめ怠らず、進むLaL。今月号では、東京2020オリンピック開会式の夜:7/23から76回目の終戦の日:8/15に巡った夏の日のドキュメント計6本をご紹介。
内、ジャズの現場に出向いた5本では、昭和~平成~令和の日本のジャズ・シーンを、地味ながらも、恐らく各自ご自身の極めて心地良い場所に在って、それぞれのベースで下支えして来られた役者達が多数そろい踏み。卓越した表現者達の現在進行形の息吹を感じていただければ幸いです。
更に巻末には、7/4にご逝去された稀代のシンガー・ソングライター中山ラビ氏への追悼文も付録。
もし彼がECMや居住国オランダのICPなどの有名レーベルから作品をリリースしていれば状況は違ったかもしれないが、そうしなかったグリーンに俠気(おとこぎ)を感じて惚れ直す筆者のようなファンも少なくないだろう。
オランダの文化助成制度に翻弄されながらも何とか新しいことをやろうとしていた私をいつも肯定し、一番のアライでいてくれたのもジョエルだった。もちろんエヴァン・パーカーにも紹介してくれ、その結果パーカーのレーベルpsiからリリースした私のCDはまるで通行手形のように伝統あるヨーロッパ・フリーインプロのツアーサーキットやフェスティバルへの参加の機会をくれた。
この著書は、サッチモに関するバイブルであると同時に音楽人としてどう生きるべきかを気付かせてくれる人生のバイブルでもある。
このサウンドの新鮮さはなんなのだろう。21年前の録音なのに…。
前衛だからと言ってしかめっ面をする必要はない。子供でも“実験って面白い!”と楽しめる、それが“トゥビフリ”精神なのだ。
強靭にして互いに異なる4人が共存した、貴重なドキュメントである。金剛督+竹内直『アワー・トライバル・ミュージック』と高木元輝トリオ『LIVE at Airegin』とをつなぐリンクでもある。
強靭さを内に秘めた軽快さ・爽快さ・洒脱さなどを第一義に考えた、旨味の多い好アルバム
人生の明暗、哀楽、生死。ここから目を逸らさない観念が出来上がっているから、海原の歌はスケールが大きいのだ
<Eberhard>は、「水の循環」を想起させるような、そしてライルが永遠の中に生き続けていると感じさせる音楽だった。ライル・ファンには最高の贈り物となった。ありがとう、ライル!
ぎっしりと詰まったLyle Maysの魅力を味わう、至福の13分3秒
“Eberhard” は、Lyle Mays の音世界への新たな一つの窓である。この繊細で奥深い窓を通して、また一つ彼の音楽に触れられること、そして音楽への希望、ひいては音楽と非音楽全てへの希望を感じられることに、心から感謝したい。
ライルのピアノとシンセサイザーの豊潤な響きが部屋いっぱいに広がる。これで充分だった。ライルの最後の筆をこうして聴くことができて感謝の気持ちに溢れている。
気鋭の若手、武本和大と濱田省吾が参加したトリオのセカンドアルバム。井上陽介がトリオを活動の中心と定め、2年間にわたり日本中を共に旅してきた結果、より自由でタイトな音楽になり、クオリティーの高いアルバムが生まれた。
間合いと響きの可能性をこっそりと拡げる悪巧みのようなサウンド。
私は、本アルバムにおいて、ドラムのパワーとビート感の専制としての「魔」を有する<日本のジャズ>が頂点を極めたことを確認した。
しかしリックは64にして無伴奏ソロを完成した。貴方はまだ登り続けるのか。
外山善雄と恵子夫婦率いるデキシーセインツは、今年で46年目を迎える息の長いバンドだ。長さだけではない、彼等の経歴は、日本ジャズ史上最高の輝きを放っている
今年のフジロックは新型コロナウイルス感染対策をとり、入場者数を制限した開催。上原ひろみ、ROVO、小沼ようすけなどが登場し、サイド参加の石若駿など見どころ豊富な3日間となった。
コロナ禍が続く中、以前のように自由にコンサートを開催することが難しい状況ではあるが、これからも橋本君が喜び驚くような“とんでもない”演奏が、いろんな場所で繰り広げられていくことは間違いない。それを確信させる演奏会だった。
『Viva Video! 久保田成子展』(於大阪国立国際美術館)は彼女の30年ぶりの個展、没後初の回顧展で、これまでパイク(や小野洋子)の陰に隠れがちだったアーティストの復活が意図されている。良い監修を受けたというのが見終わって最初の一言だった。
プログレッシヴ・ロック領域の吉田達也と、アコースティック音にこだわる即興領域の照内央晴との4回目となるデュオ。
バディ・リッチ、デューク・エリントン、サド・ジョーンズ、ウディ・ハーマンからチック・コリアまで非常に幅広い曲を様々なリズム・スタイルで演奏し楽しませてくれた。かつてのEMバンドやBNTASJOとも違う、ジャズをよく知らない人にも音楽の持つ力と素晴らしさをビッグバンド・スタイルで届けたいと構成されたのが「エリック・ミヤシロ・ビッグ・バンド」だと感じた。
ボーカルの声の質感が優れていて低音域の豊かさが心地いい。
何たるサウンドの落ち着き!絶句。マスタリングが相当に音質に寄与していると感じた。
とにかく、気持ちの良いバランスが光っている。
サウンドにマジックあり雰囲気を伴い、通りすぎるバンドの行進を表す。
私は歌手というより音楽を通してメッセンジャーとして活動していると思っているので、医療から得たり感じたりしたことを医療の中だけで伝えることが出来ないから、寓話的に音楽とコラボする活動をしています