#2346 『又賀純一郎/Landscape』
現代のジャズシーンはこれからどこに行くのか。という問いに答えたひとつの解答、美しい作品だ。
続きを読むJazz and Far Beyond
現代のジャズシーンはこれからどこに行くのか。という問いに答えたひとつの解答、美しい作品だ。
続きを読む左翼高校生のたまり場はジャズ喫茶(=不良の巣窟)と決まっていたので、さっそく面白半分に連行され、ジャズなるものを聴かされてみた。
続きを読むそんな大きなスケールが背後にあっても、ムジーククーゲルの表現は、なお清楚でたおやかだ。
続きを読むECMのファンには『真実』、『カタログ』を座右の書としつつ、ECM Records: HomeとJazzTokyo を定点観測的に目配りするスタイルが成立する。
続きを読むあらゆるパッションを放棄、ひたすら自己の古層に退行、沈着して、ミネソタの枯山水化していく。
続きを読む80歳を超えて今なお闘士であり、次なる変革を予感させて生きるカエターノの美しい音楽を、遠くない未来に新しい世代が熱をもって語ることになるだろう。
続きを読む10人の鍵盤音楽家たちは出会ったことのない、未知のルグランをそれぞれ「想いだして」リ・イマジンする。
続きを読むそもそも、(カーラ・ブレイに)妖気など初めからなかったのだ。
渋谷毅は教えてくれる。
ダウンズの音楽の印象をかたちづくるのはシンプルな旋律と構造そのものの組み合わせ。だから一聴してもつかみどころはない。
続きを読むハーシュ自身が全てのコンポジション、アレンジメント、音づくりを掌握、構成していて「セルフ純度」が高い。
続きを読む伊藤ゴローがジョアンとオガーマンの音楽に何を聴いて『アモローゾフィア』をつくったのだろうか。その謎を解くためこれからいく度も聴き返すことになると思う。
続きを読むザ・マーヴェルスでの3枚目にして初めてのフル・インスト・アルバムで、あらためてロイドの複雑な音楽の地層を知ることになった。
続きを読むなるほど、こうして並べて聴いていると「BGMことはじめ」ともいえるサティと麻紀さんの音楽とはおどろくほどの親和性がある。
続きを読む大阪の堺市にある“SPinniNG MiLL”という明治後期の紡績工場。その空気感とそこに宿った独特のリバーヴ感が音楽を決定づけている。
続きを読むこれからもデヴィッド・ダーリングの音楽はポール・ウィンター・コンソートゆかりの人々の中でひときわ美しく響くことだろう。
続きを読む従来のLP、CDを長く聴き馴染んできた人たちがオリジナル・アートワークとリマスタリングの「新バージョン」に心を動かされない訳がない。
続きを読む浮かんでくるアイディアにはデリカシーと密かなユーモアが込められて、まるで音を慈しむような、作者の愉しみが伝わる「しごと」ぶりだ。
続きを読むアイヒャーはラヴァーノとヴァシレフスキ・トリオから音楽のエッセンスをあっというまに掬いとってしまう。そうして5分を少し超えるほどの11のトラックに封じ込め、キュレートしてみせているのは神業に近い。
続きを読む『アナザー・ストーリー』の物語性はタフでストレート。語りくちはおだやかに聴こえても挑発的な緊張感を内に秘めた音楽なのだ、とあらためて気づく。
続きを読むNYを活動の基盤としている日本人の音楽家が多いなかで、彼女の音楽だけからはNY的類型から離れた空気が流れてくるのはなぜだろう。
続きを読むジョー・ロヴァーノのECM作品を聴くとそのたびに「こんなをロヴァーノを聴くのは初めてだ」と思う。ヴァシレフスキ以上にECM以前、以後で音楽自体がはっきりと変化しているからだ。
続きを読むJ-Popの体裁をとっているようでいて、ほんとうは不可思議な音楽だ。きこえてくるのはまるで外国の少女が書いたシュールな日本語のようなうた。
続きを読む音楽活動を続けることに残りの人生を費やしたい。
続きを読む一馬君のピアソラへの対し方はあくまでこの偉大な音楽への礼節をわきまえたものだ。次世代の若者によって再発見されたピアソラ像がなんと瑞々しい香気に満ちていることか。
続きを読むそう、このコンサートは「来日ツアー実行委員会」によるクラウドファンディングで成立、そしてヤマガタ(の「山ブラ」)は今やブラジル音楽の聖地のひとつなのだ。
続きを読む札幌ジャズアンビシャスに、北海道に住むことになったマシューズにもすでに「地の霊」は降臨していて新しい音楽が確実に芽生え始めたようだ。
続きを読む「採集した音」とピアノがどのように共和できているか。まだ少し心もとないのだけれど、聴くたびに音の隅々から「土地の地霊」が頭をもたげるのがはっきり聞こえる。
続きを読む大きな達成感を持ったミュージシャンだけが発揮できる理想郷のようなプレイの連続だ。
続きを読む翌年のカーネギーホール、さらなる来日もあったけれど、やはり最高の思い出となるのは2003年の来日公演だ。
続きを読む日本人の微温系の音楽家たちが作り出すものとしては異例なほどに地域性を超えていて、音楽が架空の辺境に溶け込んでいく。
続きを読むどの曲にも「え、これを選んだの」と驚き、そして「こんなに良い曲だったのだ」と思わず微笑んで聴き返してしまう。
続きを読む川嶋哲郎は、日本人でなければ表現できないジャズ」を目指している存在となりつつある。様々な試みや成果の結晶化、大きな終結点がWATER SONG”だ。
続きを読む『Life of』が発する東洋的な達観のオーラは難解な読書の友として頭脳の澱をときほぐす最適な音楽。
続きを読む20年を経て同じ年々積み重ねられてきた成果が現在がひとつのピークに達していることは明らかで素晴らしい体験だった
続きを読む89歳の「パパ」山木幸三郎 (gt,arr,comp) 以下ニューハードの歴戦のメンバー達も佐藤允彦も素晴らしかったのでどうしても新たな展開を期待してしまう。
続きを読む繊細で初々しい即興性をもつ弱音の音楽、音への戸惑い。自己が発した音への驚きに触発されてなだらかに増殖されていく。
続きを読む—かつてジャズがそうであったようにー 突然変異的な個性を持つ音楽家が三世代にもわたって共存して続々と新作を発表している状況は現在ではブラジルに尽きるのではないだろうか。
続きを読む主催・企画・制作を二人で行う novus axis 堀内求、NRT 成田佳洋の音楽観を反映した独自のキュレーションで大きな発見と喜びを与えてきた貴重なコンサートだ。
続きを読むぼくらは歌ではないから器楽用に挑戦的なアレンジも施したりしてますが、でもやはり基本はボストンのあの空気感を録りたかったので別段複雑にしたつもりもありません。
続きを読むホンシュクは自他と共に認める「マイルス信者」でレコーディングやライブのいわば「縦軸」はマイルス・ディヴィスの影響と継承発展に、「横軸」は彼の師ジョージ・ラッセルのリディアン・クロマティック概念に基づいている。
続きを読むけれん味のないロマンティックな精神は70年代のECMのジャズ・ピアニスト達にも通じる「青春性」を率直に表しているようで清々しかった。
続きを読む多くのヨーロッパのピアニストのように過度にメロディアスであったり、コードの情緒性に陶酔する事なくストイックに選び抜かれた最小のエレメンツで構成された音楽でありながらなぜか「暖かい」印象を残していた。
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