JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

フリー・インプロヴィゼーション

インプロヴァイザーの立脚地No. 320

インプロヴァイザーの立脚地 vol.26 今西紅雪

今西紅雪のことを即興にも活動を拡げた筝奏者と捉えるのは妥当ではない。サウンドアートや電子音楽などとの関わりの中で自然に即興演奏を行ってきた人である。彼女にとって即興とは「ありのままの自分」だ。

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Local(国内)News

11/12~19 ARASHI 日本ツアー

坂田明と北欧のふたりヨハン・バットリング、ポール・ニルセン・ラヴとのトリオ「ARASHI」が来日する。オーストリア・ヴェルスのMusic Unlimited Festivalに出演後、坂田がかれらを引き連れて帰国する形だ。千載一遇の機会、目撃されたい。

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CD/DVD DisksNo. 319

#2353 『カラパルーシャ・モーリス・マッキンタイア / Rivbea Live! Series, Volume 1』

音が人である以上、本盤に収められた演奏だけが最上のものだと言うことはできない。だが、この音も聴くべきである。

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CD/DVD DisksJazz Right NowNo. 316

#2336 『ジム・クラウズ・カルテット / Taking Shape』

NYレジェンドのイーヴォ・ペレルマンとウィリアム・パーカー、そしてかれらに伍するジム・クラウズとパトリック・ゴールデン。限りないエネルギーが聴き手に至福をもたらす録音だ。

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Concerts/Live ShowsNo. 316

#1317 ザイ・クーニン 2024年の東京

ザイ・クーニンはマレー系のシンガポール人であり、タブローや立体作品を創造するアーティストであり、音楽家であり、身体表現者でもある。今般再来日し、傑出したインプロヴァイザーたちとの共演を行った。

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Concerts/Live ShowsNo. 315

#1312 タツ青木のふたつの来日ギグ

シカゴのフリージャズ・シーンにおいてタツ青木の存在は欠かせないものであっただろう。今般の再来日で組まれたギグはふたつ。年齢的にはかなり年下のミュージシャンたちとの自由即興、そして大御所・山下洋輔との邂逅である。

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Concerts/Live ShowsNo. 315

#1311 謝明諺・2024年6月の日本ツアー

台湾のサックス奏者・謝明諺(シェ・ミンイェン、通称テリー)が再来日した。15日間(2024/6/11-25)で17回ものギグを行う濃密さ、しかもオフ日にもセッションに出かけるという凄まじさ。本稿では筆者が企画した3回の演奏について振り返る。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 315

インプロヴァイザーの立脚地 vol.21 MIYA

MIYAはフルート奏者であり、モジュラーという電子楽器をフルートと組み合わせる世界唯一の人であり、また日本の伝統音楽を演る人でもある。それぞれの活動が、彼女の原点であるフルート演奏にフィードバックされるのがおもしろいところだ。

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CD/DVD DisksJazz Right NowNo. 314

#2323 『エリ・ウォレス+レスター・セント・ルイス+ニック・ノイブルク/Live at Scholes Street Studio』

フリー・インプロヴィゼーションを音だけの缶詰にすることには困難が伴う。ライヴと録音媒体とは本質的に異なるものであり、そのためリスナーの受容もライヴと同様ではない。だが、本盤に収録された36分間ぶっ続けの音には粗雑な要素が皆無であり、聴き手を惹きつけるものがある。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 313

インプロヴァイザーの立脚地 vol.19 吉田隆一

吉田隆一のことをバリトンサックス奏者と呼ぶだけでは不十分だ。SFへの深い造詣をもとにした文筆(日本SF作家クラブの理事も務めているのだ!)、サックス奏者たちの演奏法の分析、ラージアンサンブルのプロジェクト、無伴奏ソロなど、八面六臂の活躍ぶりである。

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Concerts/Live ShowsNo. 312

#1296 KARM日本ツアー・関東編

KARMはプラハのミハル・ヴルブレフスキ(アルトサックス、クラリネット)とベルリンのトルステン・パペンハイム(ギター)による即興のデュオユニットである。かれらの特徴はまったく電気を使わないことだ。

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Concerts/Live ShowsNo. 310

#1285 李松+趙叢+朱文博

北京在住の朱文博(ツゥ・ウェンボウ)と趙叢(チャオ・ツォン)が久しぶりに来日した。また西安出身・ロンドン在住の李松(リ・ソン)は1年ぶりの日本である。3人とも方法論自体から作り上げる者であり、やはり、蓋を開けてみると予想外の展開となった。

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My Pick 2023このディスク2023(海外編)No. 309

#05 『カール・ストーン+池田謙 / DAM』

空間への働きかけも、構造物からの反響も、個人の演奏という範疇を超えている。そのために録音媒体としての本盤は、ライヴの再現や再構築というものではなく、別のなにものかになりえている。

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My Pick 2023このパフォーマンス2023(海外編)No. 309

#04 謝明諺+武田理沙+T. 美川

3人はそれぞれ自分の作業に没頭し好きなルートを走り、ときどき横目で並走者のルートに入ったり、なにやら投げつけ合ったりもする。音がどこから聴こえるのか、そこからなにを感じ取るのか。場の力と演者の力が手を組んだライヴだった。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 309

インプロヴァイザーの立脚地 vol.15 池田陽子

池田陽子はクラシックからロックを経て即興に入ってきた人である。2021年の終わりころに意に沿わぬ難聴を抱えてしまったが、それを機に、自分の音楽のあり方を見つめなおしている。それは音楽活動というものを考えるにあたり本質的なことにちがいない。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 305

インプロヴァイザーの立脚地 vol.11 中村としまる

中村としまるはノー・インプット・ミキシング・ボードから強烈な音を出す人でありながら、自分の音という我を通すわけではなく常に飄々としているようにみえる。このギャップは、状況の変化とそれへの対処を愉しむというスタンスのゆえだ。

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Concerts/Live ShowsNo. 304

#1269 ブライアン・アレン+田中悠美子+今西紅雪

田中悠美子は、日本の伝統芸能界以外のコンサートにおいて伝統楽器を使うことについて「異なる文脈の中で日本音楽の独自性が際立つことに意義がある」と書いている。トロンボーンという西洋の金管楽器との即興演奏はまさにその実証でもあった。またアレンがどこか特定のルーツ音楽に拘るのではなく、アジアなどを旅しては演奏し、映像を撮る複眼的な者であることも、このトリオを特別なものとした。

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InterviewsNo. 304

#266 キカンジュ・バク Kikanju Baku~覆面ドラマーにして音楽テロリスト

僕はロンドンの秘密で非合法の文化大使なんだ。これまでに多くのことを成し遂げ、今もなお多くのことを行い、保管庫/桶/棺桶/カタコンベから引っ張り出している。まだまだ続けるよ。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 304

インプロヴァイザーの立脚地 vol.10 永武幹子

永武幹子(ピアノ)が日本のジャズシーンで目立つ存在となって長い。今年(2023年)に台湾のサックス奏者・謝明諺との共演の際、自然に「インプロで」と指示して演奏する姿を観て、筆者は驚いた。どのような変化があったのか。

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R.I.P. ペーター・ブロッツマンNo. 303

「どうでもいい」by 齊藤聡

ペーター・ブロッツマンが残した大傑作のひとつに『Nipples』(FMP、1969年)がある。2021年、アメリカのテレビ番組「The Tonight Show」の「Do Not Play」コーナーにおいて司会のジミー・ファロンが笑い飛ばしたことにより、この作品はフリージャズ愛好家以外にも知られることになった。なにしろ乳首であり轟音であり騒音なのだ。

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InterviewsNo. 303

Interview #263 タツ青木

タツ青木は、シカゴ在住のベーシストであり三味線奏者でもある。フリーマン・ファミリー、フレッド・アンダーソン、AACMのミュージシャンたちとの出会いと共演、NYや東京とは異なるシカゴ・シーンの特徴、さらには新世代ミュージシャンたちについて語った。

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ウェストコースト・アンダーグラウンド通信Concerts/Live ShowsNo. 302

#1261 パトリック・シロイシ/東京の2夜

異能のサックス奏者パトリック・シロイシが日本公演を行った。ロサンゼルス在住のシロイシは日系のルーツを持つ(かれの祖父母は第二次世界大戦時の日系アメリカ市民を対象とした強制収容所で知り合って結婚した)。それだけに個人的な旅行を兼ねた今回の公演はずいぶん嬉しいものでもあったようだ。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 302

インプロヴァイザーの立脚地 vol.8 竹下勇馬

竹下勇馬(楽器製作家、演奏家)はいくつものセンサーモジュールを取り付けた「エレクトロベース」、回転・揺動スピーカー、半自動楽器などを自作し、自ら演奏する。また近年は野鳥の撮影にも本腰を入れており、あまりのオリジナリティに誰もが戸惑っているようにみえる。その不可解さは少なくないインプロヴァイザーたちも惹き付けている。

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Local(国内)

5/16-23 フィールド – ダイクマン – フローリン / Drag it to the bottom – 日本ツアー2023

スイスを拠点とするふたりのインプロヴァイザー、トーマス・フローリン(ピアノ)とニコラス・フィールド(ドラムス)にアメリカからジョン・ダイクマン(サックス)が加わってトリオを結成。新アルバム『Drag it to the bottom』を引っ提げて日本ツアーを行う。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 301

インプロヴァイザーの立脚地 vol.7 遠藤ふみ

遠藤ふみは、この数年間の即興シーンにおいて大きな注目を集めるピアニストとなった。静寂を引き寄せて音を発するスタイルは、気の合う人との関係をゆるやかに深め、次の関係へとつなげてゆく中で得られたものだ。

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Local(国内)Jazz Right NowNews

5/12~ ENTROPIC HOP from New York
JAPAN TOUR 2023

ニューヨークのアヴァンギャルド・即興シーンにおいて刺激的な活動をみせる石当あゆみ(サックス)、ケヴィン・シェイ(ドラムス)、アーロン・ネイムンワース(ギター)のトリオ・Entropic Hopが来日する。

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BooksNo. 299

#118 『ロジャー・ターナー&マリ・カマダ / Junk Percussion – Notes for the Future』

英国の極めてユニークな打楽器奏者ロジャー・ターナーがパートナーのマリ・カマダとともに書き上げた本であり、ターナーが演奏に使う道具がひとつひとつ紹介されている。だからといって本書が「謎解きロジャー・ターナー」になるわけではない。なぜならば、ターナーは「パーカッショニスト」だからだ。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 299

インプロヴァイザーの立脚地 vol.5 秋山徹次

ギタリスト・秋山徹次は独特極まりないスタイルを持っているようでいて、その一方でスタイルなるものとは対極にいるようにも思える。かれの演奏を予めイメージすることは困難であり、まさにそのことが秋山徹次という個性を特徴づけているようだ。

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Concerts/Live ShowsNo. 298

#1247 林栄一+山本達久+神田綾子+ルイス稲毛

はじめての手合わせに近い面々、そしてこの人数での集団即興は噛み合わない結果となるか空中分解するかという不安がなくもなかったが、実のところ、それが杞憂に終わるだろうことははじめからわかっている。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 298

インプロヴァイザーの立脚地 vol.4 細井徳太郎

何年もの間、東京のシーンにおいてギタリスト・細井徳太郎の名前をみない日はほとんどない。かれの活動は多岐にわたっており、バンドも、デュオも、ソロでの弾き語りもある。そしてかれをジャズギタリストと呼ぶことは難しいかもしれない。それは活動領域ではなく指向性のゆえである。

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Concerts/Live ShowsNo. 297

#1240 神田綾子+柳川芳命+内田静男

フリー・インプロヴィゼーションとひとことで括ることは土台無理な話であり、なにがその場で行われているかについては演者自身にしか解らないことも、演者の自覚を超えて開かれた結果こそがものがたることもあるだろう。前者が後者の条件であるとは限らないが、少なくとも三者には明らかにそれがあった。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 297

インプロヴァイザーの立脚地 vol.3 外山明

ドラマー・パーカッショニストの外山明は形式にまったくとらわれないプレイを行い、ポップスやジャズだけでなくフリー・インプロヴィゼーションのライヴも行っている。だが、外山自身の演奏に対する考えに照らすならば、この説明は本質的なものではない。仮に外部からフリー・インプロヴィゼーションを演っているように見えたとしても、外山にはそのつもりがないからだ。

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CD/DVD DisksJazz Right NowNo. 296

# 2223『スティーヴン・ガウチ+サンティアゴ・レイブソン+ウィリアム・パーカー+タイショーン・ソーリー / Live at Scholes Street Studio』

まずはタイショーン・ソーリーのサウンドの驚くべき大きさに魅了される。そして剛に柔に演奏を駆動するウィリアム・パーカー、かれらと対等に渡り合うスティーヴン・ガウチの個性と戦略。

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インプロヴァイザーの立脚地No. 296

インプロヴァイザーの立脚地 vol.2 高橋佑成

ジャズを出発点としながら一触即発のフリー・インプロヴィゼーションや遊び心満載の演奏まで実に幅広いサウンドを展開するピアニスト・高橋佑成。ジャンルがなんであれ、自身の根底は変わることがないと話す。

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Concerts/Live ShowsNo. 294

#1235 MMBトリオ with 神田綾子・ルイス稲毛/林栄一

サックス・クラリネットのリューダス・モツクーナス(リトアニア)、ピアノのアルナス・ミカルケナス(リトアニア)、ドラムスのホーコン・ベレ(ノルウェーからデンマークへ移住)の3人から成るMMBトリオ、日本ツアー。初日は神田綾子・ルイス稲毛と、2日目は林栄一をゲストに迎えた。

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CD/DVD DisksNo. 293

#2196 『ブライアン・アレン+ゲオルグ・ホフマン / El Sur』

音楽だけでなく映画や書物も作ること、旅を愛することが、ブライアン・アレンという不思議なトロンボニストの思想を形成しているように思えてならない。このアルバムも、旅の途中のスイスでゲオルグ・ホフマンと会い、持ち歩いていたプラスチックの軽いトロンボーンで初めて手合わせし、なにかのプロセスの音として作ったものだ。

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CD/DVD DisksJazz Right NowNo. 292

#2192 『ショーン・ロヴァート/Microcosms』

インプロヴァイザーの演じる領域を用意したコンポジションであり、あるいは逆にコンポジションにインプロヴァイザーが自身の表現のために介入したものでもある。結果としての折衷ではなく、両者せめぎ合いの過程が音の緊張感となって刻み込まれている。

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Concerts/Live ShowsNo. 292

#1225 カール・ストーン+吉田達也+神田綾子 with 小林径

時間の流れに沿った相互作用だけでなく時間軸を伸縮させる縦波を前提としたふるまい、三者ではなく自分自身の影をメンバーに呼び込んだ共演。それによる予期せぬ現象は三者の力量によって平衡を獲得するが、さらにそこから次の相と新たな現象・平衡へと移行する。驚くべきダイナミクスだ。

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CD/DVD DisksNo. 288

#2169 『池田謙+マッシモ・マギー+エディ・プレヴォ+ヨシュア・ヴァイツェル/Easter Monday Music』

ロンドンのサックス奏者マッシモ・マギー、ドイツ・カッセルの三味線奏者ヨシュア・ヴァイツェル、日本のエレクトロニクス奏者の池田謙は、打楽器奏者エディ・プレヴォ主宰のワークショップで知り合った仲である。プレヴォも、また最近帰国した池田も、長い間ロンドンが活動の拠点だった。したがって、このときヴァイツェルのみが海を渡り、ロンドンのCafe Otoに集まったことになる。

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CD/DVD DisksNo. 287

#2162 『山㟁直人+石川高+アンドレ・ヴァン・レンズバーグ/翠靄(Suiai)』

パーカッションの山㟁直人、笙の石川高、尺八のアンドレ・ヴァン・レンズバーグによるトリオ。40分強のサウンドのどの時点もプロセスとして大事なものであり、ときにぞくりとさせられる瞬間がある。

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CD/DVD DisksJazz Right NowNo. 286

#2155 『ダニエル・カーター+石当あゆみ+エリック・プラクス+ザック・スワンソン+ジョン・パニカー/Open Question Vol. 1』

ニューヨークでもパンデミックの隙を見つけて演奏活動が続けられている。サックスの石当あゆみ、ピアノのエリック・プラクス、ベースのザック・スワンソン、ドラムスのジョン・パニカー、それにマルチ・インストルメンタリストのダニエル・カーターが加わった。自然体にして遠慮することのないおもしろさがゆっくりと伝わってくる演奏だからこそ、この続きもまた聴きたくなるというものだ。

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このパフォーマンス2020No. 273

#02 2020年 不失者コンサート

かつてハードロックの突然変異と呼ばれた不失者は、決して特殊な異端者ではなく、音楽表現の在り方としては正統派に他ならない。それはコロナ禍が完全に収束しない中、演奏するのが待ちきれないとばかりに出演を快諾したゲスト・ミュージシャンの満足そうな笑顔を見れば明らかだ。

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R.I.P. 近藤等則No. 271

BANZAI E.E.U. trumpeter 近藤等則

E.E.U.は、こうして、今、グループとしての活動を終える時期に来た、と僕は思う。

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Concerts/Live ShowsNo. 270

#1143 JAZZ ARTせんがわ2020:JAZZ ART TRIO、福島泰樹・短歌絶叫コンサート

好きな音楽の基準は「分かるか分からないか」ではなく「心が動くか動かないか」である。JAZZ ARTせんがわは、縮小開催された今年も最高に心が動く瞬間を与えてくれた。

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BooksNo. 259

#096 『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』

即興音楽を聴く/聴いてみようと思う人のためのガイド本。ターゲットにしているのは、コアなファンだけではなく、むしろ即興音楽の周辺で入口を見つけられずにいるリスナーや、即興音楽に接したことはあるがどう聴いてよいかわからないでいる人たちだ。著者は聴取行為をバード・ウォッチングに喩えながら、軽快な筆致で即興音楽に馴染みのないリスナーにも聴取のポイントを解き明かし、即興音楽の深い森に入っていく。

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