JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

投稿者: ゲスト・ コントリビューター

R.I.P. ウォルター・ラングNo. 290

宙に by 甲斐正樹

Walterの奏でるピアノの音がアンサンブルの中で宙に浮かんでいる感覚。Walterの音は、僕のベースの音に磁力なようなものでコネクトしていながら、そこに対して宙に浮いているという美しさを放っていた。それ以降、Walterの魂、美学が、永遠に生きた形として僕の体に残り続けている。

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R.I.P. 鈴木勲No. 289

全てにおいて規格外。音色、グルーヴ感、フレージングどれもOne&Only!凄い人でした。 by 鈴木良雄

オマさんは世界を見渡して見ても、何処にもいないユニークなベーシスト、ミュージシャンだった。オマさんに初めて会ったのは記憶を辿る限り、自由が丘にあった「5スポット」という店だったと思う。

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R.I.P. 鈴木勲No. 289

オマさんへ by 本田珠也

類稀な才能を持った人だった。多彩で目新しいものにすぐ飛びつく習性。また新しい人材の発掘や新人の才能の引き伸ばしを的確な助言の数々で多くのミュージシャンを輩出したことでも、天才的な才能を発揮した。そして常に俯瞰した場面を見抜く耳の良さと野生的で獲物を捕らえるような瞬時のスピード感は天下一品だった。

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R.I.P. 鈴木勲No. 288

オマさんと演奏した後は、どんなジャズを聞いても聴こえ方が違いました by 森田修史(サックス・プレイヤー)

いつもオマさんと演奏した夜のあとは、どんなジャズを聞いても、聴こえ方が違いました。ジャズの場がそのまま完全な臨場感を持って聴こえ、CDのむこうにいるグレイトなミュージシャン達の言っている言葉が理解できる気がする。それはそのままオマさんの作り出していた場がジャズそのものだったという事でしょう、そんな場に当事者として参加する事を許された事は自分にとって今でも恩恵でしかありません。

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Concerts/Live ShowsNo. 286

#1192 矢沢朋子 Absolute-MIX presents 2021
Electro-Acoustic Music 平石博一の音楽を中心に〜 minimalism-hybrid sound 〜

Absolute-MIXの公演は、矢沢朋子が、演奏家としてだけでなく作り手、コーディネーターとして姿を現す場という側面が大きい。聞き手は好みが分かれるかもしれないが、毎年でなくともときどきやりたいことを存分にやって暴れてもらいたいと思う。

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GUEST COLUMNNo. 281

空気を造形する楽器 ジョエル・ライアン by dj sniff

オランダの文化助成制度に翻弄されながらも何とか新しいことをやろうとしていた私をいつも肯定し、一番のアライでいてくれたのもジョエルだった。もちろんエヴァン・パーカーにも紹介してくれ、その結果パーカーのレーベルpsiからリリースした私のCDはまるで通行手形のように伝統あるヨーロッパ・フリーインプロのツアーサーキットやフェスティバルへの参加の機会をくれた。

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CD/DVD DisksNo. 281

#2116 『Lyle Mays / Eberhard』
『ライル・メイズ/エバーハルト』by 布施音人

“Eberhard” は、Lyle Mays の音世界への新たな一つの窓である。この繊細で奥深い窓を通して、また一つ彼の音楽に触れられること、そして音楽への希望、ひいては音楽と非音楽全てへの希望を感じられることに、心から感謝したい。

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Concerts/Live ShowsNo. 281

#1171 エリック・ミヤシロ・ビッグ・バンド in 新潟市北区文化会館 by 鈴木貴浩

バディ・リッチ、デューク・エリントン、サド・ジョーンズ、ウディ・ハーマンからチック・コリアまで非常に幅広い曲を様々なリズム・スタイルで演奏し楽しませてくれた。かつてのEMバンドやBNTASJOとも違う、ジャズをよく知らない人にも音楽の持つ力と素晴らしさをビッグバンド・スタイルで届けたいと構成されたのが「エリック・ミヤシロ・ビッグ・バンド」だと感じた。

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R.I.P. カーティス・フラーNo. 278

「ファンキージャズのエスプリを学んだツアー」 by クリヤ・マコト

帰国後日本で活動を開始したぼくは、お世話になった師匠ネイサン・デイヴィスに恩返しをと思ってツアーとレコーディングを組みました。その際に一緒に来日してくれたのが、ファンキージャズの巨匠カーティス・フラーでした。

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R.I.P. 橋本孝之No. 278

橋本孝之、全人生とこれから by sara

みんなが彼から受けた輝きを、それぞれが身近な人に繋いでいけば世界は少し変わるように思います。そして私も、タカちゃんが繋いでくれたご縁を、大切にしていけたらいいなと思っています。タカは、みんなのタカだからー彼が愛した人たち、まだ会ったことがない人も含めて、私も愛して繋いでいきたいと思います。

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R.I.P. 橋本孝之No. 278

橋本孝之さんのこと by 美川俊治

橋本さんが亡くなったことを知った時は、混乱し、泣き、色々なことを悔やんだ。ご家族や関係者の方々のお気持ちを思い、悲嘆にくれた。だがしかし、いつまでも無念だ、残念だ、悔やまれるとばかり繰り返していても仕方がない。涙をぬぐい、頭を上げて、前に進んでいく、それが生き延びている者の責務だろう。結局のところ、言いたいことはそれだけだった。

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GUEST COLUMNNo. 278

和泉宏隆さんの隣にいた日々 by サックス奏者 太田 剣

ピアノを弾く手技はいついかなる時も微動だにさせず、無心に なって、美しく叙情的に流れるメロディの次の『音』だけを追い続ける。それを無意識のところにまで高めるために、キーボードという 異なる機構の楽器から遠ざかったのは、あの音色を聞けば頷けるところだ。

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R.I.P. チック・コリアNo. 276

「チックにまつわるエトセトラ」 by drummer みどりん (SOIL&”PIMP”SESSIONS)

アブストラクトなメロディーでも、リズムがハッキリある事からその楽しさを拾う事も出来る。例えば初期のバンド、サークルでもどれだけフリーキーな演奏になってもメンバーによるメロディーというオモチャ箱を使った音遊びという感じにも取れると感じる。

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R.I.P. チック・コリアNo. 275

フルートの開拓者 Chick Corea by flutist 片山士駿

いち早くフルートという楽器の可能性を見出し、圧倒的な存在感と説得力を持って自らの音楽へ昇華させたのがチック・コリアだった。フルート奏者以外の立場から、生涯を通じて自らの音楽表現にフルートを多用し、その可能性を広げた唯一のジャズミュージシャンではないか。

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R.I.P. チック・コリアNo. 275

チックとマリンバ by ミカ・ストルツマン 
Chick Corea and Marimba by Mika Stolzman

1999年に留学していたトロントでのコンサートで、チックがマリンバを演奏したことに興奮して「マリンバ演奏してくれて有難う!」と伝えると「僕はマリンバ大好きなんだよ!」。それから私の夢はチックにマリンバ作品を書き下ろしてもらうことになったのです。

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R.I.P. スタンリー・カウエルNo. 274

On Stanley Cowell and the Bobby Hutcherson Ensemble by James Armstrong
スタンリー・カウエルとボビー・ハッチャーソンのアンサンブルについて by ジェームス・アームストロング

われわれはカウエルの作品を徹底的に検証する必要があるということです。そこには今後何十年間にもわたって世界中のミュージシャンに資する高度に先進的な宝の山があるということです。

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