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Jazz and Far Beyond

投稿者: 竹村洋子

Jazz à la Mode 竹村洋子No. 310

ジャズ・ア・ラ・モード #69「ファン〜ダンス〜ミュージック」(扇子と舞踊と音楽)Part 2.ファン・ダンス

前号#68で扇子について取り上げた。カウント・ベイシーの妻であったキャサリン夫人は、結婚前はショウガールであり、『ファン(扇子)ダンサーとして働いていた。』という記述があったことからだった。今回はそのアメリカに於ける『ファン・ダンス』『ファン・ダンサー』について、焦点を当ててみる。

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InterviewsNo. 309

Interview #277 ハーモン・メハリ・インタビュー

2015年に、カンザス・シティ出身のトランペット・プレイヤーのハーモン・メハリが日本に初来日し、このコラムで初めて日本のジャズファンに紹介した。メハリはその後、パリを拠点にしてヨーロッパで演奏活動をし、彼自身のスタイルを確立しつつある。今年、2023年11月に8年ぶりに日本に訪れたメハリへのインタビュー。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 249

ジャズ・ア・ラ・モード #18 メルバ・リストンのエレガンス

メルバ・リストンは女性であることを全く媚びず、インテリジェンスをひけらかす事もなく、常に控えめなファッションに身を包み、あくまで男性陣の中に巧く溶け込み、やるべき事を完璧にこなして行った。そこに『メルバ・リストンの真のエレガンス』がある。

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カンザス・シティの人と音楽 竹村洋子No. 248

54. Going To Kansas City~久しぶりにカンザスシティを訪ねて

9月の初めからカンザスシティに滞在した。私がこの街を訪れ始めてからこの20年、ミュージシャン、ジャズ・サポーター達の交代、ジャズ・コミュニティの在り方なども含めて、カンザスシティのジャズシーンは大きな転換期にあると、と強く感じた。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 248

ジャズ・ア・ラ・モード #17.フランク・シナトラ・アーリー・イヤーズとウィンザー公

タイム・ライフ社が1998年に出版した『remembering SINATRA- A life in pictures 』という本が本棚に眠っていたのを思い出し、改めてそのカバーのフランク・シナトラを見て、何とも粋にハウンドトゥース・チェック(千鳥格子)のジャケットを着こなしているな、つくづく思う。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 245

ジャズ・ア・ラ・モード #14 クインシー・ジョーンズのセーター・ルック

1960年、27歳のクインシー・ジョーンズは自己のバンドを率いて、ヨーロピアン・ツアーを行っている。この時、彼とバンドメンバーがユニフォームとして着用していたセーター・ルックが当時、如何に画期的なものであったか、この奥の深いテーマを探ってみた。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 244

ジャズ・ア・ラ・モード #13 女王達のファッション:エラ・フィッツジェラルドとサラ・ヴォーン

エラ・フィッツジェラルドとサラ・ヴォーン。ジャズ史上最も有名な女性トップ・ジャズ・ヴォーカリスト達である。レディ・エラとディヴァイン・サラ。ジャズシンガーの女王達の数ある写真の一部から、彼女たちの存在感溢れる姿とファッションを見て欲しい。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 241

ジャズ・ア・ラ・モード #10 :ビリー・エクスタインとジョー・ウィリアムスの粋

『4.スタイリッシュなバンドリーダー達』で初期のバンドリーダーやメンバー達が、如何にお洒落に気とお金を使っていたか、という事を書いた。
ほとんどのバンドが専属シンガーを抱えていた。シンガー達は一際目立ち、個性的でユニークなファッションでバンドに花を添える存在だった。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 240

ジャズ・ア・ラ・モード #9:ビリー・ホリデイとシンプルなクルーネックセーター

ビリー・ホリデイというと誰もが髪にさした白いガーディニア(梔子)の花を思い浮かべるだろう。私はビリー・ホリデイについては、彼女が晩年よく着ていたシンプルなニットセーターがゴージャスなドレス姿よりもさらに彼女を美しく素敵に表現していると思う。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 237

ジャズ・ア・ラ・モード #6. マイルス・デイヴィスから始まったジャズ・ミュージシャン達のアイビー・ルック

『アイビー・ルック』というと、20世紀に最も流行ったファッション・スタイルの一つである。誰がファッション・アイコンだったか、という事にはいくつかの説がある。マイルス・デイヴィスを中心としたジャズ・ミュージシャン達だ。ジャズ関係者ならほとんどの人が、マイルス・ディヴィスが『アイビー・ルックのファッション・アイコン』という事に異議を唱えないだろう。
アイビー・ルックについて。そして、どうしてマイルス・デイヴィスが、なぜ彼を中心とするジャズ・ミュージシャンにまでアイビー・ルックが広がったかについて探ってみた。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 236

ジャズ・ア・ラ・モード#5 メリー・ルー・ウィリアムスのフェミニンなドレス

メリー・ルー・ウィリアムス(Mary Lou Williams:1910年5月8日〜1981年5月28日)は女性ジャズ・ミュージシャンのパイオニアであり、ジャズシーンに最も貢献した女性ピアニスト、コンポーザー、アレンジャーの一人でもある。
彼女のミュジシャン活動の初期、1930年代に活動していた頃のファッションに注目したい。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 233

ジャズ・ア・ラ・モード #1. チャーリー・パーカーのストライプスーツ

チャーリー・パーカーが好んで着ておりよく似合っていた、と思うのはペンシルストライプの間隔が少し幅広で地の色が濃いスーツだ。ダブルブレストの4つボタン6つボタンで襟は幅広のピークドラペル( 襟先が尖ってシャープなもの)。トラウザーはゆったりしたで幅広のシルエットで裾はシングル。バードの写真の中にシャツに皮のサスペンダーをしている写真をよく見かけるが、サスペンダーを着用していたに違いない。

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Jazz à la Mode 竹村洋子No. 233

ジャズ・ア・ラ・モード #2. ダイナ・ワシントンのサック・ドレス

1958年のアメリカ東海岸ニューポートで催された第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバルを記録した『真夏の夜のジャズ(Jazz on A Summer’s Day)』(1960年公開)は出演者の顔ぶれ、演奏のみならず、編集、映像も素晴らしいドキュメンタリー映画だ。ダイナ・ワシントンもこのフェスティバル出演者の一人だった。この映画の中には、何人かの素晴らしい女性シンガー達が登場するが、今でも個人的に一番ショッキングで好きなのはダイナ・ワシントンだ。

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CD/DVD DisksInterviewsカンザス・シティの人と音楽 竹村洋子No. 231

53. ハーモン・メハリ『ブルー:Bleu』

全コラム# 51, マット・ケインとカンザス・シティ・ジェネレーション・カルテットのメンバーの一人、ハーモン・メハリが新アルバム『ブルー:Bleu 』をリリースした。
カンザス・シティ期待の星、ハーモン・メハリにその後の活動の様子や新アルバム『ブルー:Bleu 』について聞いてみた。

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カンザス・シティの人と音楽 竹村洋子No. 226

51. A Touch of Love : ジェネヴァ・プライスからの贈り物

2016年の大晦日。カンザス・シティの女性ヴォーカル・グループ、ワイルド・ウィメン・オブ・カンザスシティのシンガー、ジェネヴァ・プライス(Geneva Price)からギフトが届いた。37年前の彼女のファーストレコーディングのコンテンポラリー・クリスチャン・ミュージックの<A Touch of Love>。新しい年、2017年に向け、大きなモチベーションになった。

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No. 219カンザス・シティの人と音楽 竹村洋子

50 . チャック・へディックス氏との “ オーニソロジー ” : チャーリー・パーカー・ヒストリカル・ツアー 〈 Part 3〉

カンザス・シティ・ジャズ華やかなりし1930年代、アフリカン・アメリカン達と多くのミュージシャン達にとって重要だった『12th 通り』、『パセオ(Paceo)』と『ザ・ボウル(The Bowl)』について紹介。

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No. 218カンザス・シティの人と音楽 竹村洋子

49. レジェンド、ジェイ ”フーティー” マクシャン生誕100年

この2016年はカンザス・シティ・ジャズの大御所、チャーリー・パーカーを見いだしたジェイ・マクシャンの生誕100周年にあたる。ジェイ・マクシャンは1930年代にカンザス・シティから生まれたブルースピアニスト、バンドリーダーであり、チャーリー・パーカーの才能を理解した人でだった。彼の人生はブルースと共にあり、2016年の今もカンザス・シティの総てのミュージシャン達の最高の指導者だ。

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